小学1年生になると、子供だけで友達の家に遊びにいくことが増えていきます。そんな時に親は「わが子はマナーを守って遊んでいるかな?」と不安になりますよね。実際に、我が家に来る子の中には「親はマナーを教えていないのかな?」と思うタイプの子もいます。
子どもがひとりで遊びに行くというのは、「相手のおうちに迷惑をかけていても親は気づけない」ということです。だからこそ、子供に事前に「訪問ルール」を教えておくことが大切です。
ということで今回は、小学生の子どもに伝えたい「友達の家に遊びに行く時のルールと注意点」を紹介しています。
最後には、23か条を一枚の紙にまとめものもありますので、ぜひ、お子さんに訪問ルールを伝える時の参考にしてみてくださいね。
わが家に来る子を見ると、うーんと思うことがある
実際に、わが家にも子どものお友達が遊びに来ることがあります。
ある程度みんなマナーを守って遊んでくれますが、中には訪問マナーが出来ていない子も何人かいるんですよね。
「靴は玄関にポーイ!」
「勝手に、収納のドアを開けられる」
「入っちゃダメだよって言った部屋に入る」
「家の中でドッヂボールが始まる」
「おもちゃやゲームを独り占め」
なんてことは普通にあります。
親が訪問マナーを教えることで、子供は守れただろうになぁ。と思ったことも一度や二度ではありません。
あまりにひどいときは、その場で優しく注意しますが、その子の親にまで言わないので、その子の親は知ることができないんですよね。
ということは、逆も一緒です。
自分の子が、友達の家でマナーを守っていなくても親である私の耳には入らないわけです。
だからこそ自分の子供には、友達の家に行く時にはマナー・ルールがあることを教えることが大切なのです。
玄関のルール
では、ここからは子供が覚えやすいように、「玄関を入るところから出るところまで」を時系列に沿って子どもに伝えたいマナーを説明していきます。
まずは、友達の家の玄関でのマナーをお伝えします。
①挨拶は自分からする
玄関で挨拶をすることは、友達の家に行く時の基本のマナーです。おうちの人が玄関に居なくても、リビングなど家の中にいるかもしれません。家の中にいる人に聞こえるように大きな声で「おじゃまします」というようにしましょう。
私は、子供に挨拶について6個教えています。
- 玄関におうちの人がいなくても「おじゃまします」
- 家の中でだれかに会ったら「おじゃまします」や「こんにちは」
- 途中で、最初は居なかったおうちの人に会ったら「おじゃまします」や「こんにちは」
- おやつや飲み物をもらったら「ありがとうございます」
- トイレに行きたいときは「トイレを借りてもいいですか」
- 帰るときは「おじゃましました」
細かいですが、私はここまで子供に伝えています。
「おうちの人に会ったら挨拶するんだよ」という言葉だけでは子どもは通じません。具体的に想像できる場面をすべて伝えましょう。
わが家に遊びにくる子供を見ていると、私が玄関にいなくても玄関で「おじゃまします」という子は多いです。しかし、家の中に入って私と対面した時に挨拶しない子も多いのです。
やっぱり、面と向かって挨拶してくれるこの方が気持ちがいいものです。だから、自分の子供には、「玄関で出会えなかったおうちの人には、家の中で会ったら時に面と向かって挨拶するように」と伝えています。
②靴をそろえる
玄関で靴をそろえることは、自分の家でも守りたいルールですよね。でも、家で100%できる子は少なくないような気がします。(できないのが自分の子だけじゃないと思いたい・・・)
だからこそ、「友達の家に遊びに行ったときは、靴をそろえるのを忘れない」の意識を持たせることが大切です。
私は子供たちに、初めて友達の家に初めて遊びに行く前に、良い機会だと思って「正しい靴の脱ぎ方」を教えています。
- 靴は正面を向いて脱ぐ
- 体の向きを変えて、斜めに膝をついて座り、靴の向きを直す
- 下駄箱から遠い場所(下座)に靴を置く。
これを、実践しながら遊び感覚に教えました。
とはいえ、子供が友達の家に行く時にここまですることはないかなぁと思います。(でも知識として覚えておくことは大切ですね!)
最低限「正しい靴の向きにして揃える」これだけは、子供に守るように伝えましょう!
部屋でのルール
次に、部屋の中でのルールを紹介します。
③ダメと言われたことはしない
「自分の家のルール」と「友達の家のルール」は違うということを子どもに伝えましょう。そのうえで、「遊びに行ったのなら、その家のルールを守ることが大切」ということも伝えます。
どのルールが違うのかなんて、大人でも判断が難しいところですよね。
だから、
「そのおうちの人にダメと注意されたことは絶対にしない」ことを子どもに教えておきましょう。
④「良いと言われた部屋」以外は入らない
友達の家によって、「リビングだけ」「子供部屋だけ」など遊んでもいいスペースが決まっています。入っても良いと言われた部屋以外にはいかないのが鉄則。
でも、その家の子供は自分の家なので気軽にほかの部屋に行っちゃうんですよね。(おもちゃを取りに行ったり、飲み物を取りに行ったり・・・。)
「その家のお友達につられて、自分もほかの部屋について言ってはダメ」「遊びに行く人は、勝手にドアを開けたらだめ」と伝えておくと安心です。
⑤引き出し・扉・冷蔵庫などを開けない
冷蔵庫や引き出しなど勝手に開けてはいけないことを伝えましょう。
そんなことする人いないでしょ?って思うかもしれませんが、実際に私の子供の友達に一人いるんですよね。しかもまさか!?と思うような子が・・・。
友達の家は自分の家ではありません。
中身が気になったとしても、友達の家で冷蔵庫やクローゼットなどを勝手に開けてはいけないことが伝えましょう!
⑥家にあるものを勝手に触らない
飾ってある置物や郵便物などを、むやみに触らないように注意しましょう。
壊したり、傷をつけたりしたら大変です。我が家に遊び来た時も、やっぱりいろいろ触られるのは良い気がしません。
気になったからといってなんでも手に取ってみないようにしましょう。
⑦「部屋の感想」を言わない
友達の家で、「狭いね」「汚い」といった感想を言わないようにしましょう。
「自分が言われて嫌だと思うことは言わない」「遊びに行かせてもらっている家に感謝の気 持ちを持つ」ことが大切ですね。
⑧ベッドの上にあがらない
外で来ていた服でベッドにあがることを嫌う人は多いです。実は私自身も抵抗があります。
子どもは、ベッドでピョンピョン跳ねるのが楽しいのはわかりますが、友達の家ではしないようにしましょう!
飲み物やお菓子のマナー
ここからは、飲み物やお菓子に関するルールです。
⑨お菓子は最初に渡す
私はなるべくお菓子を持たせるようにしています。とはいえ、頻度や関係性によってお菓子のレベルが違うのも難しいところなんですよね。
例えば、
【上の子の場合】
個装のお菓子を少しだけ持って行って、子供同士で交換するのが多い。
【下の子の場合】
大袋ごとを持っていき、大人に渡すというパターンが多い。
こんな風に、時と場合でお菓子のレベルや渡し方が違うから難しいんですよね・・・。
子供同士でお菓子交換する流れなら、お菓子交換も楽しみのひとつです。お菓子交換のタイミングでお菓子を出すようにしましょう。
逆に、大袋をおうちの人に渡す流れの時は、おうちに入ってすぐに大人の人に渡すように伝えましょう。
⑩飲み物やお菓子を催促しない
「ジュースが飲みたいな」「お菓子が食べたいな」など、自分から飲み物やお菓子を催促をしないようにするのも大切です。
友達の家は自分の家ではないのだから、食べたくても催促はしてはいけません。
私は子どもに水筒を持たせていますが、水筒を忘れた時にどうしてものどが乾いたら、「お水をください」とお願いするように子どもに伝えています。
⑪お菓子をもらったら「ありがとうございます」「いただきます」
当たり前ですが、お菓子や飲み物をもらったら「ありがとうございます」「いただきます」を必ず言いましょう。
友達同士だけでなく、おもてなしをしてくれるおうちの人にもあいさつを忘れないように!と伝えましょう。
⑫ほかのお菓子を要求しない
自分の嫌いなお菓子が出たり、もっと食べたいなと思っても口に出してはいけません。
もし苦手なお菓子が出たときは、素直に伝えるか、持ち帰るかをするといいよ、と私は伝えています。
⑬出された場所でお菓子を食べる
おうちの人が出してくれた場所でお菓子を食べるようにしましょう。
「ゲームをしながらお菓子を食べる」
「リビングでお菓子を食べる」
なんてことを、嫌う家庭も少なくありません。
もらったお菓子を持ち歩いて食べないように、友達の家を汚さないようにする大切さを、子供に伝えておきたいですね。
⑭お菓子のゴミは片付ける
食べ終わったお菓子の袋まで気を使えるとベストですね。
実際に、わが家に遊びに来る子にも「ゴミ箱はどこですか?」と聞いてくる子どもはいます。逆に、食べ終わった袋をテーブルに沢山置いたまま遊び始める子も・・・。
お菓子のゴミはそのままにしないで「ゴミ箱はどこですか」とおうちの人や友達に聞くようにしましょう。
遊ぶ時のルール
ここからは、遊んでいる最中に気を付けたいことを紹介します。
⑮おもちゃやゲームを独占しない
友だちの家には、自分の家にないおもちゃやゲームが沢山あります。すると、どうしてもそのゲームやおもちゃに夢中になって、ひとりで遊び始める子がいるんですよね。子どもあるあるではありますが、やはり、みんなで遊んでいるのだからおもちゃの独り占めはほかの子が楽しめません。
友だちの家でみんなで遊ぶのだから、ひとりで独占するのはよくない事。みんなで楽しめるように順番で遊ぶように注意をしましょう。
⑯ドタバタ遊ばない
一軒家の場合、ドタバタ遊んでも大丈夫という家もありますが、マンションの場合はそうはいきません。
わが子の場合、自宅が一軒家なので、階下の人に気を使って遊ぶという概念がありません。
ご近所迷惑にもなるから、友達の家でドタバタ遊ぶのは気を付けること。マンションなど階下の人に迷惑がかかることを伝えましょう。
⑰トイレに行きたいときは「貸してください」
遊んでいる途中にトイレに行きたくなったら、勝手に行くのはやめましょう。
何度も遊びに行っているお家で、トイレの場所が分かっていたとしても、その都度「トイレを貸してください」と言うようにしましょう。
帰りのルール
最後に、帰るときのルールです。
⑱帰る時間を守る
「自分が帰らなくてはいけない時間」と「友達のおうちで遊べる時間」は一緒ではありません。兄弟の習い事の送迎など、相手のおうちにその後の予定があることもあります。
自分の家の帰り時間ルールを守ることも大切ですが、遊びに行ったおうちの「遊んでいい時間」を必ず守りましょう。
⑲片付けてから帰る
わが家に遊びに来る子を見ると、特に男の子はおもちゃを出しっぱなしで帰る子が多いです。
もっと遊びたい!から、ギリギリまで遊んで、片づけずに帰る!というパターンが多いですね。
子どもらしいといえば子どもらしいですが、やはりきちんと片づけをして帰っていく子を見ると気持ちがいいものです。
「自分で遊んだおもちゃは自分で片付ける」これは友達の家に行っても一緒なんだよと伝えたいですね。
⑳自分が持ってきたものを確認してから帰る
帰る前に、忘れ物がないか確認を忘れずに行います。みんなが持ち寄ったおもちゃやゲームが混ざってしまうもの。実際にわが子は、それでおもちゃを紛失しています。こういうのはトラブルのもとです
ゲームソフト・おもちゃなどは、「遊びに行く前」と「帰るとき」に何があったか必ず確認しましょう。
㉑「お邪魔しました」を言う
当然ですが、帰るときにははっきりと「お邪魔しました」と言いましょう。大切なのはおうちの人に聞こえるように言うことです。
おうちの人は別の部屋にいて、直接挨拶できないこともあります。だからこそ大きな声で「お邪魔しました」ということが大切ですね。
㉒玄関でも再度「お邪魔しました」
おうちに入るときと一緒で、部屋を出る時だけでなく玄関を出る時にも「お邪魔しました」をいうのがいいですね。
玄関を黙って出て行かれるより、挨拶がある方がおうちの人には印象がいいものです。
㉓玄関のドアを強く締めない
最後の最後にしてしまいがちですが、玄関のドアを思いっきり閉めないように注意しましょう。最近のドアは、閉まる速度が調整されていたりしますが、引き戸など昔ながらのドアはまだまだ音が鳴るものも多いです。
子どもは、帰るときはすでに気持ちが外に向かいがちです。最後の最後まで気持ちよく過ごせるように、玄関を出る時まで気を付けましょう。
【印刷可】「お友達の家に行くときのルール23か条」の一覧表
ここまで説明してきた23のルールを一枚の紙にまとめてみました。
この一覧表をみながら説明するのも良いし、印刷して、子供と一緒にチェックをしてみるのもおすすめです。
「友達の家に遊び行くマナー」を伝えたることはとても重要!
小学生になると、友だちの家まで親がついていくわけには行かないため、わが子の行動が気になりますよね。
よそ様のお家で楽しく遊べているかな?
マナーを守っているかな?
そんな心配はつきものだからこそ、「お友達の家に行くときのルール・マナー」を事前に子どもにを教えておくことは大切です。
マナーを一度でも耳にしているか、していないかでは子どもの行動も大きく変わってきます。
自分の子が外で恥をかかないように、「もう遊びにきてほしくないな」と思われないように、今回紹介した23のルールを参考に、お子さんに説明してみてはいかがでしょうか。
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